風日祈宮での画家の撮影事件
どんな伝承か
昭和49年5月23日の朝日新聞夕刊に連載された『新風土記』の「伊勢まいり」に、次のような出来事が書かれていた。挿絵を受け持った画家の元永定正が、伊勢神宮内宮の別宮である風日祈宮で社の裏手へ回り、カメラを構えたところ、にわかに風が吹き起こって寒気に襲われた。確かにシャッターを押したはずなのに、そのコマだけが感光していなかったという。心の御柱の撮影で同じ目に遭っていた中村浩は、この記事を読み、伊勢神宮の境内で同じ現象が起きていると知って、あらためて神秘を感じたと記している。
原典より
たしかにシャッターを押したはずであるが、その1コマだけ感光していなかった。—— オカルト現象の実在(中村浩・自治大阪・1975年1月) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
オカルト現象の実在(中村浩・自治大阪・1975年1月)
『オカルト現象の実在』は、大阪府議会図書室長代理の中村浩が『自治大阪』に寄せた随筆である。超能力者がテレビで実験を公開した前年のオカルト・ブームに触れたうえで、昭和四十三年の伊勢神宮式年遷宮の鎮地祭で著者が写した心の御柱の二コマが白く飛んだ話、朝日新聞の連載に載った画家元永定正の内宮での似た体験、枚方の意賀美神社の宮司が体験した、埋められた井戸の蛇を救った氏子総代の家だけが水害を免れた話を語る。オカルト現象は実在すると結ぶ一篇である。