伊勢神宮式年遷宮での心の御柱撮影事件
どんな伝承か
昭和43年4月25日、伊勢神宮内宮の新しい御敷地で第60回式年遷宮の鎮地祭が営まれ、中村浩は枚方の意賀美神社の宮司園喜久雄とともに報道写真班として参列した。式が終わって人が去ったあと、中村は、見ることも触れることも口にすることさえ禁じられている心の御柱を記念に撮ろうと、覆屋の板の隙間からレンズを差し入れ、ストロボを焚いて二度シャッターを切った。宮司は畏れて撮らず、祟りがあると戒めたという。大阪へ戻って現像を受け取ると、御柱を狙った二コマだけが真っ白に飛び、何も写っていなかった。中村は、神が姿を残すことを拒んだのだと受け止めている。
原典より
心の御柱をうつした2コマだけが、真白に飛んで何もうつっていないのである。—— オカルト現象の実在(中村浩・自治大阪・1975年1月) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
オカルト現象の実在(中村浩・自治大阪・1975年1月)
『オカルト現象の実在』は、大阪府議会図書室長代理の中村浩が『自治大阪』に寄せた随筆である。超能力者がテレビで実験を公開した前年のオカルト・ブームに触れたうえで、昭和四十三年の伊勢神宮式年遷宮の鎮地祭で著者が写した心の御柱の二コマが白く飛んだ話、朝日新聞の連載に載った画家元永定正の内宮での似た体験、枚方の意賀美神社の宮司が体験した、埋められた井戸の蛇を救った氏子総代の家だけが水害を免れた話を語る。オカルト現象は実在すると結ぶ一篇である。