一年近く寝たきりだった老人が、もうだめだというので一
どんな伝承か
島根県松江市の話である。一年近く寝たきりだった老人が、もうだめだというので一族が集まった。医者も死亡を告げた。ところが数時間後、老人は突然目を開けて息をしだした。そのあとまる一日はふしぎに元気であったが、やがて「ええわ、ええわ」と満足げに言いながら亡くなった。今度は大変満足そうな顔をしていたという。一度は死んだと告げられた老人が生き返り、まる一日を過ごしてから、今度は安らかに息を引き取ったのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。