私のひいおばあちゃんが今、八十八歳ですが四十五歳の時
どんな伝承か
長野県下伊那郡鼎町の話。私のひいおばあちゃんは今八十八歳だが、四十五歳の時に連れ合いを亡くした。ひとりで長い間生きてきたわけで、よく『おれをちょっともむかえにきてくれん』と言っていた。そのひいおばあちゃんが五年前に老人ゼンソクで入院し、危ないというのでみんな呼ばれ、もうだめじゃないかと言っているときだった。その時ひいおばあちゃんは、きれいな花野へ行っていたという。川があって、川の向こうにおじいさんがいて、こいこいと言う。『川を渡っていこうとしたら、お母ちゃんが一生懸命ですごい力でひっぱるもんで、目が覚めた』と言って生き返った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。