赤い灯に浮かんだ十二の手首
どんな伝承か
戦後、筆者は竹内・津田・荻原といった霊媒の実験をいくつも見た。長田幹彦の家で津田霊媒を招いたときには、読売新聞の記者を含め大勢が集まり、四谷署の元署長が犯人を縛る要領で霊媒を縛り上げた。あとで確かめても動いた跡はない。もっとも驚いたのは、カーテンで覆われた箱の右肩あたりから、赤い布を巻いた懐中電灯が明滅するたびに手首が現れたことである。指の長い手、筆者と同じく手のひらが広く指の短い手など、光るたびに入れ替わり、十二通りほど出た。実験のあと写真が示され、その場にいた者たちが自分の手だと次々に認めたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異