無縁墓地の芝生に写った老人の顔
どんな伝承か
昭和四十五年ごろ、青森市沖館に住む女性が、親子四人で三内霊園内の無縁墓地に参り、その近くの芝生で軽食をとった。母親は三人の子のスナップを撮り、そのままアルバムに貼っておいた。昭和五十二年八月二十二日、写真の右端に写る娘がたまたまアルバムを開き、自分のそばに変な人が写っていると叫んだ。よく見ると老人らしい顔が少し横を向いて笑うように写り、写真の下方から上方へエクトプラズムのようなものが伸びて、その先端に顔が付いていた。母親は恐ろしさに写真を神棚へ上げ、灯明をつけて一晩中まんじりともせず過ごし、翌日届けに来たという。
原典より
青森市沖館字小浜、増○○子さん撮影。—— お化けと幽霊(大高興・1978年(昭和53年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けと幽霊(大高興・1978年(昭和53年))
『お化けと幽霊』は、大高興が昭和五十三年に青森市の北の街社から出した、お化けと幽霊と心霊現象の解説書である。仮死からの蘇生や霊魂論に始まり、青森県内を中心とする心霊写真の実例、こっくりさんなどの霊界通信法、著者や知人が語る幽霊の体験談、江戸時代の『北越奇談』を著者が現代文に訳した天狗や鎌鼬の話を収める。問答の形でお化けを語る節、幽霊の存否論・分類・人相学、心理学者による心霊現象の否定を経て、巻末に心霊用語の解説を付す。