二階で倒れ廊下に立った寝間着の男
どんな伝承か
ある晩、小山内薫は珍しく早く帰り、今夜は徹夜で仕事をすると言って白い寝間着に着替え、母屋の二階の十五畳の部屋にこもった。うたた寝はしないでと妻に念を押されていた。しばらくして揺り起こされると、彼は仰向けに畳へ倒れていたという。妻の話では、床に就いて十二時を過ぎた頃に障子が開き、廊下に自分と同じ白い寝間着の人が立っていた。声をかけても返事がなく、飛び起きると障子は開いたまま姿は消えていた。急いで二階へ上がると、当人がうなされて倒れていたのである。ほどなく一家は高輪の家を引き払った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
あの世はあった―文豪たちは見た、ふるえた(三浦正雄・昭和50年代(1975年前後推定))
文豪たちの心霊体験(あの世はあった)/遠藤周作・三浦朱門の怪異/海外(フランス)での幽霊/怪音と怨念/あの世は存在するか