熱海旅館での遠藤周作と三浦朱門の同時体験
どんな伝承か
十一月の末、伊豆へ小旅行に出た遠藤周作と三浦朱門は、熱海駅で汽車を降り、坂の上の竹藪に囲まれた旅館の離れに泊まった。ここは昔、落ちぶれた役者の別荘だったという。三浦は離れの入口と便所が鬼門に当たると指摘したが、遠藤は聞き流した。深夜、遠藤は胸を圧迫され、耳元で「ここで俺は首をつったのだ」と嗄れた声が囁くのを聞いて目覚めた。同じ頃、三浦もまた同様の気配と唸り声で目を覚ましていた。二人が語り合うと、体験の回数と時刻がほぼ一致しており、恐ろしさのあまり夜通し電灯をつけたまま別室へ移った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
あの世はあった―文豪たちは見た、ふるえた(三浦正雄・昭和50年代(1975年前後推定))
文豪たちの心霊体験(あの世はあった)/遠藤周作・三浦朱門の怪異/海外(フランス)での幽霊/怪音と怨念/あの世は存在するか