熱海の宿での共有された霊体験
どんな伝承か
熱海の旅館で、隣に寝ていた遠藤周作の唸り声に何度も眠りを妨げられた同行者は、うとうとしながら遠藤の夜具の裾に後ろ向きの人影を見た気がして目を覚ました。人影はいなかったが、しばらくして再び唸り声で目覚めると、また同じ人影が見えた。やがて遠藤自身も「この部屋で誰か死んだ、ここで自殺したと言いやがる、これで三度目だ」とうめくように語り、互いの体験を照らし合わせると、時刻や回数がほぼ一致していた。恐怖に耐えられず、二人は女中に頼んで別の部屋へ移してもらった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異