見分けのつかぬ二人の奥方
どんな伝承か
佐々木喜善の友人、中館某の家は、祖父の代まで遠野の殿様の一の家老を務め、今のお城の一番高いところに屋敷を構えていた。ある冬の夜、その祖父が本丸から帰ってくると、玄関にまったく同じ姿の奥方がふたり並んで出迎えに立っていた。どれほど見くらべても、どちらが本物の奥方なのか見分けがつかない。困りはてたところへ、家来の者が機転をきかせて大きな飼い犬を引いてきた。すると片方の奥方は、あわてて逃げ去ってしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。