善根池の平の乳地蔵と龍
どんな伝承か
善根の池の平にある地蔵さんは、一心に祈れば乳が出るといわれ、参拝者も多かったという。この地蔵様には次のような話がある。池の平は昔は沼であった。石川の人々はこの水を流して開田しようとしたが、ある時、一匹の龍があらわれ、「俺は沼の主だ。十日間その仕事を延してくれ」と頼んだ。沼の主の願いであるので作業を延期した。そのあいだに八石城が北條方に滅ぼされ、奥方がこの沼に身を投げた。その夜、龍は奥方を乗せ、黒雲とともにどこかへ去ってしまった。やがて沼を開田すると、一枚の奥方の打掛けがあらわれ、守り本尊の地蔵様が見つかった。村びとは立派な堂を建ててこの地蔵を祀ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史・自治体史(民俗))
新潟県柏崎市の信仰と俗信を網羅する。