毎夜娘を誘いに来る亡父
どんな伝承か
遠野の六日町あたりに、父と娘のふたり暮らしの家があった。父親が死に、その葬式を出した晩から、毎夜のように死んだ父が娘のところへ現れ、一緒に来い、来いと呼びかけた。娘は恐ろしがって親類や友達に泊まってもらったが、それでも父は来て責め続け、とうとう娘は病みついてしまった。夜になると町内の若い者たちが部屋に詰め、刀を振りまわして守りを固めた。すると父親は二階裏の張板に取りついたまま、娘の方をじっと睨むように見ていたという。こんなことが一月ほど続いたのち、ようやく現れなくなった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。