葉山・横浜・日比谷に現れた平野の分身
どんな伝承か
座談会で平野威馬雄が語った、自分の分身にまつわる三つの体験である。中学生のころ、葉山の千貫松の岩で女の子を助けた日の晩、友人から、昼ごろ郵便局の前を縞の水着の女の子の手を引いて歩いていただろうと言われた。本人に覚えはないが、三人がはっきり見ていた。大学に入るころには、横浜の丸善支店へ本を取りに行くと、いまお渡ししましたと言われ、先の客も同じ受取書を持っていたという。最後は銀座で高見順らといたとき、日比谷公園の交番の所に同じ着物の自分が立っており、高見たちも皆あれは平野だと言った。
原典より
ぼくはそんな覚えはないが、三人がはっきりと見ているんです。—— お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けは生きている――科学にとり残された霊の世界』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した、怪異と心霊をめぐる読み物である。読者から寄せられたお化けの報告や沖縄の刑場・遺念火の話、長崎の宅島夫人の霊視、和漢の古書に見える妖草妖木・狐・天狗・人魂などの物の怪、フォックス家事件やクルックスの実験など欧米の心霊研究を扱う。著者が始めた「お化けを守る会」の由来、西丸震也・星新一との座談会、透視や念力を試すテストを含む全七章に、あとがきを添える。