顔だけ人間の犬の子を産んだ菖蒲の娘
どんな伝承か
埼玉県の菖蒲で、ある農家の娘が犬のたたりを受け、顔だけが人間の犬の子を産んだという噂が広まった。週刊誌の記者が駆けつけたが、産んだ娘も役場の人も青ざめた顔で、いくぶん取り乱した様子でこれを打ち消した。肝心の赤子には会わせてもらえなかったものの、あたりには言いようのない陰惨な気配が漂っていたという。動物のたたりの例として挙げられた話である。
原典より
「埼玉県菖蒲の農家の娘が、犬のたたりで顔だけ人間の犬の子を生んだ」というウワサ。—— お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けは生きている――科学にとり残された霊の世界』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した、怪異と心霊をめぐる読み物である。読者から寄せられたお化けの報告や沖縄の刑場・遺念火の話、長崎の宅島夫人の霊視、和漢の古書に見える妖草妖木・狐・天狗・人魂などの物の怪、フォックス家事件やクルックスの実験など欧米の心霊研究を扱う。著者が始めた「お化けを守る会」の由来、西丸震也・星新一との座談会、透視や念力を試すテストを含む全七章に、あとがきを添える。