桂川家の柳と木の精の恨み
どんな伝承か
幕府の奥医師を務めた蘭方外科医、築地の桂川家には、差し渡し三尺もの柳の大木が庭にあった。伐り倒すと決めて斧を入れた晩、髪を振り乱した女が枕元に座り、自分は木の精だからあの木を伐らないでほしいと訴えた。だが蘭学者の当主は取り合わず、そのまま伐らせてしまう。その夜、血にまみれた女が現れ、この恨みは七代まで祟ると言い残して消えた。以後、桂川家には一代に一人ずつ体の不自由な者が生まれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。