大雄寺の墓に笑っていた赤子
どんな伝承か
外中原町の飴屋に、毎夜一厘を持って飴湯を買いに来る女がいた。顔は青白く、白無垢をまとって物寂しげで、どこの者かと尋ねても答えない。ある夜、主人が意を決して跡をつけると、女は町内の大雄寺、一説には正応寺の墓前で消えた。近づくと赤子の泣き声がする。掘り返してみれば、飴を買いに来た女の亡骸のかたわらに生まれたばかりの赤子がおり、提灯の明かりを見て笑っていた。そばには水飴の碗も置かれていた。この子はのちに北堀町の家にもらわれ、立派な娘に育ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。