八百比丘尼
どんな伝承か
福井県小浜市に伝わる八百比丘尼の話。昔、道満という漁師に一人娘がいた。ある日、海岸に流れ着いた人魚の肉を焼いて食べたところ、年を取らなくなったという。最初は喜んでいたものの、あまりに長生きなことに退屈を覚え、やがて尼となって洞窟にこもり、読経の日々を送るようになった。洞窟の入口に椿を植え、この椿が毎年花を咲かせている限り自分はまだ生きていると思ってほしいと言い残したという。その後、彼女の姿を見た者はいないが、洞窟からは鐘を叩く音だけが聞こえたと伝わる。八百比丘尼は源平の合戦の様子も見聞きし、源義経のことも見知っていたと語り継がれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。