陰陽師 陰陽師
どんな伝承か
陰陽師は中務省に属する陰陽寮の職員で、天文を観測して暦をつくり、吉凶を判断するれっきとした役人であった。悪霊祓いのイメージが先行するが、彼らは最初から政治の世界に存在し、政争や陰謀と深く関わった。安倍晴明が常に藤原道長の近くにいたのも、それが仕事であったからで、権力者は政敵の呪詛から身を守る呪術的ガードマンとして陰陽師を必要とした。もちろん政敵側も強力な陰陽師を雇って対抗する。ここに、命をかけた陰陽師対陰陽師の呪詛合戦が始まるのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
呪術と占いの日本史(渋谷申博・瓜生中・呪術・占い史・現代(解説))
渋谷申博・瓜生中『呪術と占いの日本史―歴史を動かし庶民が信じた知られざる闇の系譜』。古代から近世まで、日本史を動かした呪術・占い・呪詛・怨霊を時代別に解説する。第一章(古代)では屈葬・土偶の人形呪術・鳥信仰、卑弥呼の鬼道、大国主尊伝説、トコヒの呪いと盟神探湯(ウケヒの審判)、妖怪にされた土蜘蛛、景戒の夢占い、人柱伝説、橘奈良麿の僧人形・子狐串刺しの呪詛、童謡の予言、道鏡と宇佐神宮の託宣、怨霊の祟りと遷都を扱う。