鬼神的聖者 良源大師
どんな伝承か
平安期の高僧・良源(九一二〜九八五、慈慧大師、通称元三大師)は天台宗を立て直した実力者で、天元四年には円融天皇の病を祈祷で治した功により大僧正となった。その法力には鬼神的な面があったとされ、角をはやした鬼を描いた「角大師」の護符は、祈祷中の良源の影が鬼になった故事にちなむと伝えられる。良源の霊は死後も比叡山に残り、その廟はさまざまな霊験を表す場として恐れられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
呪術と占いの日本史(渋谷申博・瓜生中・呪術・占い史・現代(解説))
渋谷申博・瓜生中『呪術と占いの日本史―歴史を動かし庶民が信じた知られざる闇の系譜』。古代から近世まで、日本史を動かした呪術・占い・呪詛・怨霊を時代別に解説する。第一章(古代)では屈葬・土偶の人形呪術・鳥信仰、卑弥呼の鬼道、大国主尊伝説、トコヒの呪いと盟神探湯(ウケヒの審判)、妖怪にされた土蜘蛛、景戒の夢占い、人柱伝説、橘奈良麿の僧人形・子狐串刺しの呪詛、童謡の予言、道鏡と宇佐神宮の託宣、怨霊の祟りと遷都を扱う。