大神宮が嫌った火葬と土葬への転換
どんな伝承か
旗鉾の共同墓地は国道から川の方へ下った所にあり、上組・中組・下組と寄留者の四つに区画されて、いまは立派な石塔が並ぶ。古い家はこれとは別に、少し小高い所へ自分の墓地を構えている。この土地でも昔は火葬をしており、焼き場は山の上にあった。ところが伊勢の大神宮様が旗鉾へ来られたとき、折あしく火葬が行われていて、その臭いを嫌ってそのまま帰ってしまわれたことがある。以来この土地では土葬に改めたと言い伝えている。部落の内には曹洞宗の慈雲寺があり、このあたりの家はそこを檀那寺としているが、古くは同じ地に真言宗の寺があったともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。