もと厳島神社があった小龍山に一本のひさごが生えて蔓が高田郡の…
どんな伝承か
双三郡三和町羽出庭の小龍山には、もと厳島神社があった。あるとき一本のひさごが生えてしだいに大きくなり、その蔓は高田郡の坂や金尾木、世羅郡の天神嶽まで伸びるほどであった。明神はこの瓜を取ってひょうたん船を作り、宮島まで飛んでいったという。神霊の乗りものには魂箱よりもひさごのほうが自然かもしれないと『広島県史 民俗編』は述べ、瓜に対するタブーが祇園祭にもみられること、昔話の天人女房で天上の禁じられた瓜の蔓を伐ったために大洪水が起きたことを並べている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。