金の棒を鳥に投げた炭焼男
どんな伝承か
旧佐伯郡大柿町に伝わる炭焼長者の一話。貧しい炭焼男が嫁をもらうと、嫁は金の棒を持たせて町へ買物にやった。ところが男は金の値打ちを知らず、道中で鳥に向かってその棒を投げつけ、手ぶらで帰ってくる。嫁が怒ると、男は「そがあなもなあなんぼでもあらあで」と平然と答えた。そこで探してみると、火箸をはじめ家じゅうの道具がみな金でできていたという。県史はこれを、黄金の値打ちを知らぬ炭焼男に、学識ある姫がその価値を教えた話と読み解いている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。