縁遠い娘の父が正月三日に日社様で邯鄲の枕をして寝ると
どんな伝承か
炭焼長者の話のうち、御調郡久井町に残るものはこうである。縁遠い娘をもった父親が、正月三日に日社様に参り、かんたんの枕をして寝たところ、夢の中で「山奥の炭焼男と結ばしょう」と告げられた。そこで娘を炭焼男に嫁がせたが、その翌朝、犬が糞をしているのを見ると、それがみな小判であったという。『広島県史 民俗編』は、深山の炭焼男が来訪の女性に求婚されて富貴になる第一の型の一例として、この久井町の話を挙げている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。