金売吉次(たたら師・鋳物師とみられる)の墓が船木にあり
どんな伝承か
金山彦神を具体的な人間の姿にしたものが金売吉次である。彼は商売をするというよりも、たたら師や鋳物師とみるほうが正しく、こうした者たちは金山彦や金屋子神を信じて鉄山地帯を集団で移り住み、また定着した。広島県には金売吉次の墓が豊田郡本郷町船木にある。『芸藩通志』には「伝え云う、吉次初め源義経に従いしが、後、土肥実平に従い当国に来ると。ただ土人の口碑にして詳らかならず、今もここを金商とよぶ、また判官祠というありて吉次勧請す」とあり、近くには鍛冶屋村の村名もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。