例一 執念の女の生靈
どんな伝承か
松江市外中原にあった旧藩士・中村家で、約七十年前、長屋を臨時の寝室としていた下男の千平が毎夜のように高い声で魘され、主人に起こされるのが常となっていた。ある夜、主人の弟が下男の情婦を疑って寝室を捜索したが何も見つからず、家族は千平を襲う妖怪の仕業と考えるようになった。息子たちが夜半に見張っていると竹藪の上から白い煙のようなものが千平の寝室の窓に吸い込まれるのが見え、後日、茶町の荒神の杜で千平の歳名を書いた藁人形に釘を打った呪詛の品が発見され、それを取り除くと魘されは止んだという。
原典より
例二 妾の生靈を殴る例三 孫を見に歸つた生靈例四 高野詣の生靈例五 戀愛からの生靈第四章 二重體(一名複體)例一 日本に於ての古い記錄例二 入浴した二重體例三 貸屋を捜がした假體例四 露國の皇后の姿—— 心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期)
心霊研究家・岡田建文の『心霊不滅』。唯物科学を批判し、肉体死後も心霊(心識)が不滅であることを古今東西の事例で立証しようとする心霊科学書。序説でイオン研究所のエーテル体撮影や、神戸の歯科医方で死去した令嬢朝子の消息を語ったセキセイインコ、タイタニック沈没時の挿話を置く。