道志のおっちゃんの炬燵入り
どんな伝承か
炬燵にあたっていた人が「道志のおっちゃん、炬燵へお入りなさい」と声をかけた。するとおっちゃんは着ている物を脱いで裸になり、炬燵の中へもぐり込んで体を温めた。やがて中から出てくると、今度は「炬燵が空いたからお入りになって」と言ったという。道志の人をとぼけ者に仕立てて笑う道志話の一つで、向原の舟久保兵部右衛門さんが語っている。
原典より
炬燵してたら、「道志のおっちゃん炬燵へ入らっせえ」せったらな、そしたら裸になって炬燵の中へ入って—— 向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告)
『向原の民俗 下――昔話』は、民俗調査の報告書『向原の民俗』下巻のうち、「口承文芸」の章を収めたものである。向原の下組の調査と上組の補足調査で採った昔話、世間話、伝説、畑作の諺を、話者の名と生年を添えて土地の言葉のまま記し、狐火や狐に化かされた話、万年寺や新田様の言い伝えも含む。概観に続いて昔話・世間話・伝説・諺の節を立て、昔話には『日本昔話大成』の話型を対照させた一覧表を付す。