炬燵入り・旅学問・鯛の煎じ滓
どんな伝承か
向原上組の舟久保兵部右衛門(大正四年生)が語った道志のおっちゃんの笑話。炬燵に入れと勧められた道志のおっちゃんは、裸になって炬燵の中へもぐり込み、暖まって出ると「炬燵があいたからお入りになって」と言った。また谷村へ出かけて豆腐を出されると、豆腐そのものを捨てて、にじみ出た水を飲み「なんぼ道志の者が馬鹿でも滓は食わねえぞ」と言ったという。話型一覧は同型の炬燵入りと朱膳朱椀を舟久保みつよ(明治二十九年生)の語りとして併せ挙げる。
原典より
316 炬燵入り舟久保兵部右衛門 (T4)19炬燵入り316 炬燵入り舟久保みつよ (M29)20 話—— 向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告・民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告・民俗調査報告)
『向原の民俗 下(民俗調査報告第9号・第10号)』所収の昔話。山梨県南都留郡の向原・明見地区に伝わる昔話を、関敬吾分類の番号順に採録する。十二支の由来(猫が入らぬ訳)、犬の脚、針と糸で正体をたどる蛇聟入(環型)や蛇息子の異類譚、桃の子太郎、狼報恩、頭の口で食う食わず女房(鬼女房)と菖蒲・蓬での脱出、炬燵入り・旅学問(朱膳朱椀)・鯛の煎じ滓・屁ひり嫁などの笑話を収める。