万年寺檀家の味噌汁
どんな伝承か
万年寺の修普請のとき、人足たちが何か困らせてやろうというので、御飯を食べずに味噌汁だけ飲んで困らせようと話が決まったという。それを聞いた寺方は大変なことだというので、頼朝が泊まった時に使ったという大きな鍋が三つばかりあったから、それで湯を沸かし、味噌がそんなにあるわけではないので味噌で色をつけ、あとは塩を入れて味噌汁をつくって出した。人足がいくら飲んでも飲みきれなかったので、万年寺の檀家にはこれほど飲んでも尽きぬ味噌があるのだと噂され、万年寺檀家は味噌汁が好きだと言われるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 上――昔話・伝説・怪異(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告・民俗調査報告)
『向原の民俗 上(民俗調査報告第9号・第10号)』第IX章口承文芸所収の昔話・伝説・怪異。山梨県南都留郡の向原・明見地区に伝わる口承を採録する。