二階にいるというお婆ちゃん
どんな伝承か
画家荒木十畝の門下生が、芝園橋に近い電車通りの借家へ移った。荷を解く邪魔になるので四歳の娘を二階へ上げて遊ばせておくと、娘はその日から二階を気に入り、翌日も自分から上がっていって降りてこない。陰気な部屋のどこがよいのかと母親は不審がった。ある日、二階の便所に入った娘が、いつもの合図もせずに出てきたので理由を尋ねると、お婆ちゃんが拭いてくれたと答えた。二階にはいつもお婆ちゃんがいるのだという。母親はぞっとして、娘を抱えるようにして階下へ降りた。
原典より
* 死んでいた狒々 (282)* 三度笠の旅人 (285)* 千疋猿の鍔 (286)* 屋根の上の黒猫 (287)* 左甚五郎作の大黒天 (288)* 十二号室の怪異 (290)* 一つの不思…—— 日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫版・決定版・昭和13年編纂(1938年))
日本怪談実話(田中貢太郎)/幽霊と怪光の実話/怨霊と祟り・因果/死の前兆と怪音/各地の怪異実話