昭和五十年のこと
どんな伝承か
昭和五十年、松本市の信大病院に入院していた中学三年生のY君が急性白血病で亡くなった。誰からも慕われていた生徒だったという。家族の話によれば、Y君が息を引き取った午前十一時十五分、通っていた学校の教室では時計が突然止まり、Y君の描いた絵の額縁が外れて傾いた。授業中にこの出来事に出くわした担任教師は、はっとY君のことを思い、言葉を失ったと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。