死んだ設計士と食べたハンバーグ
どんな伝承か
京橋で美容院を営んでいた女性が、店の改築の相談のため、親しい設計士のHと東京麹町のあるホテルの食堂で向かい合っていた。その日のHはいつになく元気がなく、ハンバーグを半分残して、気分が悪いから日を改めようと言って帰った。女性が車で帰宅すると、弟子が、たったいまHの妻から、Hが心筋梗塞で急死したと電話があったと告げる。別れたばかりの時刻が死亡の時刻に重なる。ホテルへ引き返して尋ねると、ボーイが三人出てきて、確かに二人でハンバーグを召し上がったと笑い、調理台には食べ残しの皿が二つ、ナイフとフォークを添えたまま残されていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けは生きている —科学にとり残された霊の世界(平野威馬雄・昭和49年(1974年)8月20日初版・双葉社)
「お化けを守る会」世話人頭・平野威馬雄が、幽霊・心霊・物の怪・心霊科学を縦横に語る一書。第一章は読者から寄せられた現代の幽霊・たたり実話(八幡市の泣き声屋敷、秋田の生首屋敷、お盆の帰省霊、四谷怪談のたたり、双生児に取り憑く絞殺被害者の霊、大刈峠殺人事件の幽霊と霊能者・三好天泉による招霊で犯人像が捜査と符合した実録)を収める。