水戸の化物屋敷
どんな伝承か
水戸市の裏五軒町に内藤某という旧藩士の邸宅があったが、明治十七、八年頃に家屋を失い、債権者の菅秀俊の手に渡った。内藤の母は遺恨を抱いて病死する。一、二年後に菅の女房は咽喉を突いて自殺し、菅も病んで枕元に奇怪な姿を見、一家をあげて転居した。次に借りた県の内務部長小田切の家では病人が絶えず妻女が死んだ。明治四十一年に待合を開こうとした女は陰気さに驚いて翌日転居する。次の借主の牧師長谷川某は土蔵で白煙が立ち上るのを見、月明の静夜に三度も暴風雨の音と家鳴りに遭った。娘が白衣の坊主を見て一家も転居し、家は取り壊された。
原典より
水戸市の裏五軒町に、内藤某と云ふ旧藩士の邸宅があつたが、明治十七八年頃に、家屋を失ひ、債権者の菅秀俊の手に歸し、内藤は邸内の一隅に狭小な長屋を建て、夫に住み、本邸には菅が住むこととなつたところ、内藤の母親は、遺憾に思ひ、…—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))