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涙をこぼした戦死者の写真

所在地愛知県豊田市藤岡町
年代昭和二十八年
登場沢辺敏江
出典現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂

どんな伝承か

終戦間近の頃の話だという。母の一番上の兄は南方の島で戦死したが、家族がまだそれを知らずにいたある夏の日、祖父は縁側に近い部屋で昼寝をしていた。ふと見ると、前の庭にその長男が立っている。何を問いかけても答えないので不思議に思った。夢から覚めて長男の写真に目をやると、写真がぽろぽろと涙をこぼしていた。祖父はそれで息子の死を悟ったという。数日後、戦死の知らせが家に届いた。語り手は小学校に上がる前、昭和二十八年頃に祖父から聞いた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))

松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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