遠州阿多古・熊村の山囃子
どんな伝承か
遠州阿多古のあたりでは、山中で深夜にどこからともなく神楽のような囃子が聞こえることがあり、これを山ばやしと呼んで狸のわざだと伝えている。同じ阿多古の熊村では、この囃子が夜に限らず日中にも催されることがあるといい、狸が腹鼓を打っているところを実際に見たという者さえあった。柳田国男は『秋風帖』の記事としてこれを妖怪名彙のヤマバヤシの条に収め、山中の怪音を山かぐら・天狗囃子と呼ぶ諸国の例と並べて記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。