高畑住宅の幽霊騒動と建物のひずみ
どんな伝承か
二〇〇〇年の暮れ、岐阜県富加町の集合住宅「高畑住宅」で幽霊騒動が起きた。無人の部屋で妙な音がする、食器棚が開いて皿が飛び不自然に割れた、電源の入っていないドライヤーが動き出した、夜中に着物姿の見知らぬ女が階段の踊り場に座っていた、といった訴えが住民から相次ぎ、報道でも騒がれた。除霊を名乗り出た霊能者は三十人ほどにのぼった。テレビの取材で著者と訪れた住職の前田和慧は、建物の中央から両端が下がるひずみを見抜き、三つの件に謎を残しつつも霊の仕業ではないと断じた。ひずみが住民の神経を乱し、壁の隙間を伝う音が怪音として広まったのだという。
原典より
肉眼では気がつかない建物自体のひずみを指摘したのです。—— 漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう)
『漂う霊があなたのまわりにいる』は、『うしろの百太郎』などのオカルト作品を描いたつのだじろうが、心霊現象を一般向けに解説した本である。自宅の火事など著者自身の不思議体験に始まり、守護霊・生霊・幽体離脱・念力・憑依霊・ポルターガイスト・除霊・交霊・輪廻転生などを、体験談と内外の事例を交えて説く。十二のLECTUREの間に「CLOSE UP」とコラムを挟んで恐山や狗神伝説、霊感の訓練法にも触れ、エピローグで霊との付き合い方を述べる。