松平の徳川先祖入婿伝承
どんな伝承か
松平の代々の太郎左衛門の一人に、連歌の好きな老人があった。その頃、大浜の称名寺の念仏圏の中に何阿弥とかいう聖坊主がいて、折々招かれて来ては相手をした。時衆には珍しい人品で、諸国を行脚していたので話が面白かった。生まれは遠い上州だと言ったが、誰も身元を調べたのではない。普通でなかったのは息子を一人連れていたことで、それがまた発明で器量の好い青年であり、素朴な松平の人々に愛された。ともかくもこうした和合が元になって、所望されて入婿となり、その間に生まれたのが紛れもなく徳川公爵の先祖であるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。