十九首(従士の首塚)
どんな伝承か
静岡県掛川市に十九首という字がある。この地は、平将門以下十九人の従士の首を埋めた処であると伝えられ、それが地名の由来になったという。将門の首や、その郎党の首を葬ったとする塚の伝承は関東から東海にかけて各地に点在するが、掛川のこの地名もそのひとつに数えられている。榛村純一氏の談として書き留められた伝承である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・(平将門伝説の研究書))
梶原正昭・矢代和夫『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』を、論考の節単位で全67事例として収録した研究書(地域伝説集ではない)。平安中期の平将門(承平天慶の乱)をめぐる伝説を、英雄の死と伝説の誕生(冥界・調伏・怨霊・首の怪異・七人の影武者・妙見信仰・石化)、落人たちの運命(将軍太郎良門・如蔵尼の堕地獄と救済・滝夜叉姫・桔梗塚の寵妃・後裔と将門遺跡)、将門伝説の展開(馬の文化・関東一円の分布圏・文芸化・首塚の祟りと再評価)として論じる。