ジワンノ親子の墓
どんな伝承か
長崎市本原町郷の峰に小さな池があり、その上の林中に古井戸の跡が残る。ジワンノ・ジワンナ・ミギルの親子はそこに住み、模範的なキリシタン生活を営んでいた。ある秋、ジワンノは妻に未熟の稲を刈らせ、藁で草鞋を五、六足つくらせた。やがて捕吏が踏みこむと、彼は草刈りに出た息子の帰りを待つ猶予を願い、新米の飯と自作の草鞋を役人に与えた。帰ったミギルも抗わず縛につき、三人は口に漏斗を差しこまれて水責めにされたが転宗せず、火刑を宣告された。村人は火種を消して山に隠れたが、渕郷の百姓がひそかに差し出した火種で、親子は中野郷の塔尾で焼き殺された。浦上の古老は、その百姓の家にはのち片輪の子が生まれ続けたと語る。
原典より
長崎市本原町郷の峰というところに小さな池がある。—— 日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。