鍋墨の指跡が残る黒山の弘法柿
どんな伝承か
黒山の老婆が鍋の墨をかき落としていると、弘法大師が通りかかり、よく実った柿を一つ所望した。老婆は言われるまま実をもいで差し出したが、墨のついた指が触れたところだけ、柿に黒い跡が残ったという。以来この柿を弘法柿とも鍋黒柿とも呼ぶ。『西浅井むかし話』の伝える、黒い斑のある柿の由来譚である。
原典より
〈柳田―「弘法柿」〉お婆さんが、鍋墨をかいていたところへ弘法さんが来て、「柿がようなっとる。—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。