Nさんの五十代の頃の体験
どんな伝承か
滋賀県東浅井郡びわ町のNさんが五十代の頃の体験。信仰心の篤い門徒の老人が亡くなり、供養が十分か気にかかったNさんは本堂で「往生していたら本尊右側の瓔珞が揺れますように」と念じながら長い経を上げ始めた。すると経の途中で本当に瓔珞が揺れ出し、恐ろしくなって「分かりました、お静まりください」と念じると揺れは止んだという。のちに妻から聞いた話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。