雷を叱った加茂の神
どんな伝承か
昔、磯の村に雷が落ちた。すると村の氏神である加茂さんがひどく怒って、「わしが京都に居った頃にいろいろ面倒を見てやったのに、その恩を忘れてこの村に落ちて来て迷惑を掛けるとは、このばちあたりめが」と言い、「わしがこの村に居るかぎり、二度とふたたび落ちてはならんぞ」ときつく叱った。それからというもの、磯の空で今にも落ちかけている雷も、磯には落ちずに通り抜けてしまうのだという。
原典より
〈高木―「八幡宮の井戸」 柳田―「雷松」〉昔磯の村に雷さんが落ちただてえなあ、そうしたら村の氏神さんの加茂さんがどうりゃあ怒って、 「わしが京都に居った頃に色々めんどう見てやったのにその恩を忘れて此の村に落ちて来て迷惑を…—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。