善光寺本尊を捨てたモリヤスジの葬式の雷
どんな伝承か
ある人が道を歩いていると、どこからか「なんとかや、なんとかや」と呼ぶ声がした。声をたどってみると池から光が差していたので、掘り出して家へ持ち帰り、立ち臼の上に飾った。これが今、善光寺にまつられている本尊の姿だという。その像をフイゴの火でいくら溶かそうとしても溶けず、池へ投げ込んでしまった家系があり、モリヤスジと呼ばれる。その家で葬式を出すと、どれほど晴れた日でも急に空が曇り、必ず雷が鳴るといわれている。
原典より
どんなに良い天気でも、急に曇って雷が鳴るという。—— 戸田市史 民俗編 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
戸田市史 民俗編
『戸田市史 民俗編』は、戸田市の市史民俗編から、第三節「伝説」だけを収めたものである。美女木・新曽・上戸田・下戸田・下笹目・惣右衛門の話者が語った、源頼朝の奥州征伐にまつわる美女木の地名のいわれ、下笹目の聖釜のヌシとカッパ、荒川に身を投げた女の地名、美女木八幡の鐘、弘法大師の石芋や弘法清水などを収める。説明伝説・歴史伝説・信仰伝説を広くとり、村・ホラ、石・岩、水、塚、祠堂、その他の六つに分け、各話の終わりに話者の地区を記す。