神島の浜セガキ
どんな伝承か
三重県鳥羽市の神島では、八月十六日の深夜に浜セガキが行われる。浜新椿ともいい、寺の和尚と部落の重立った人々だけであっさり営まれるもので、無縁仏を送り出す行事だという。今は読経焼香ののち、一人ずつ火のついた線香を流すだけになっているが、昔は浜にガキ棚を設けて供物をし、終わると供物を海へ流し、棚は焼いたという。まったく餓鬼を供養し送り出すものであると、萩原夫妻の『神島』は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。