西伊豆(2)
どんな伝承か
静岡県加茂郡西伊豆の漁師西尾忠良が語った話。かつて男の水死体を拾ったが身元が分からず、五年間家で供養を続けた。すると命日の一週間ほど前になると必ずといっていいほど豊漁になったという。やがて寺の住職から「もう十分だ、五年も供養すれば無縁仏は成仏する」と勧められて供養を打ち切ると、それ以後の豊漁はほとんどなくなり、普通の漁に戻ったと話者は振り返っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。