物言う亀
どんな伝承か
ある爺さんが畑で藍を打っていると、「あのじじ藍打つざまみ、あっち向いてこちこち、こっち向いてこちこち」と囃す声がする。怒って声のする方へ行っても何もいない。また打っていると同じ声がするので追って行くと、そこに亀がいた。連れ帰ると、亀は正月の相談に「餅米でとんじゃれの」と言った。爺さんが庄屋へ連れて行って言わせると本当に喋ったので、褒美の金をもらった。隣の悪い爺さんが借りて行ったが亀は何も言わず、叱られて帰り、腹立ちまぎれに亀を殺してしまった。爺さんが亀を庭先に埋けると大きな南瓜が生え、切ると中から小判が出た。真似をした隣の爺さんが盗んで切っても何も出なかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗))
香川県(讃岐)の昔話と伝説を網羅する。第一章昔話は、炭焼長者・天道さん金の鎖・狐女房・大歳の火・産神問答(虻にのみ/滝の宮のヨサの宮さん)・親棄山・童子丸・弘法機・継子話・お大師さんとぼた餅・物言う亀・米倉法師・猫又・こぶ取り爺・屁こき爺・蛇聟入・かにの報恩・浦島太郎・竜宮童子・肉付面・子育て幽霊・鷲の育て子・亀の聟入など五十九話を語り手付きで収める。