小童には曽我十郎の仮の墓と虎御前の墓があり
どんな伝承か
甲奴郡甲奴町の小童には、曽我十郎の仮墓と虎の墓がある。村中から掃除料として米一斗を出し、毎年三月十五日を命日として村内を休日とし、米五升を供えて正願寺で仏事を営んだという。虎女は曽我十郎の愛妾で鎌倉随一の遊女と伝えられるが、『広島県史 民俗編』は、ここでいう虎はその虎とは別人で、石のほとりや樹下で宗教的な行為をした「巫女の虎」と呼ばれた女性たちの通称であろうとし、遊行女婦の和泉式部と同じく各地に遍歴の物語を残していると説いている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。