塩漬けの魚を食う海女房
どんな伝承か
海坊主の女房だという妖怪に海女房がある。髪も目鼻も口もあり手足もそなえるが、指の間には水掻きがあって人魚に似た姿をし、たいていは子を連れて現れるという。島根の十六島では、昔から魚を桶に塩漬けにして蓄える習わしがあったが、ある日この海女房が子連れでやって来て、大桶に漬けてあった魚をぺろりと平らげてしまったと伝えられる。上半身は人のようで下半身は幽霊めいてぼやけているともいい、磯女、濡れ女の名でも呼ばれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。