二本のセンダンに出る青い怪火
どんな伝承か
奈良の法華寺の近く、一条通りの北側にセンダンの古木が残っている。かつてこのあたりは野原で、南の佐保川の堤である高橋堤にもセンダンの木が立っていた。雨の降る夜になると、その二本の木の間からジャンジャン火が出て互いに合戦をしたという。長い尾を引く青い玉で、じっと見ると火の中に年配の男の顔が浮かぶ。奈良時代に恨みを呑んで死んだ公卿の怨霊だといい、これを目にしたために熱を出して死んだ者もあったと伝えられている。
原典より
奈良の町の法華寺の近く、一条通りの北側にセンダンの古木が遺っているが、昔は野原の中にこの木が茂っていた。—— 暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。