月読神の祟りによる風雨異常
どんな伝承か
続日本紀によれば、宝亀三年(七七二年)八月六日、伊勢の月読神の祟りによって風雨が異常になったと占われたと記録されている。同じ年表には、皇后井上内親王が巫蠱の罪で廃されたことや、翌年の道鏡の死なども併記されており、当時、天変地異や政変が神々の祟りとして解釈されていたことがうかがえる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人の霊魂観――鎮魂と禁欲の精神史(山折哲雄・山折哲雄・宗教学・昭和(1976))
宗教学者・山折哲雄『日本人の霊魂観―鎮魂と禁欲の精神史』(1976年)。日本人の霊魂観念を、遊離魂・天皇霊・憑霊・鎮魂という主題で歴史的・象徴論的に考察する。序章で問題と方向を示し、第一章『遊離魂と殯』では『日本霊異記』にあらわれた霊肉の課題(魂が一日に千里をゆく遊離魂と、死者を仮安置する殯)を論じる。第二章『天皇霊と呪師』では玉躰加持の象徴儀礼を、霊魂は肉体の形相(封蠟と印型)とするアリストテレス的議論を引きつつ分析する。