初島町の浜十軒への降札
どんな伝承か
紀州日高郡では、十二月十五日に由良横浜村の浜田屋へ札が降り、村中が寄って踊っている。つづく二十五日には、初島町の浜の十軒あまりに降札があった。年を越して一月七日には印南の戎屋に銀札が降り、翌八日から三日間「ヲドリ込」すなわち「ええじゃないか」があって、振舞い酒三斗を費やしたという。紀伊の海沿いの村々にも、こうして降札と踊りが順に及んでいった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。