和田塚の骨と現れ続ける弟
どんな伝承か
早くに死んだ弟の三郎は、著者の前にだけたびたび姿を現した。当時の和田塚では道を掘れば貝殻のように人骨が出てきて、三郎はどこからか髑髏のかけらを持ち出し、上を向けると口をきくと言った。動かすと澄んだ子どもの声が聞こえるのだが、何を言っているのかは分からない。従兄がその骨を東京へ持ち帰って漆塗りの飾り物にしたところ、床の間に置いてある間じゅう、古風な衣をまとった娘の幻影を何度も見たという。三郎は佐助ヶ谷へ行くと決まって六地蔵の裏道あたりから現れ、笑っている時も泣いている時もあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界五十年(長田幹彦・昭和中期~後期(推定1960年代~1970年代))
霊媒実験と透視(霊界五十年)/放送局・邸宅の幽霊/自殺者の霊と幽霊屋敷/作家長田幹彦の心霊体験/明治〜昭和の心霊交遊